<相場の読み筋>6月29日

2021/6/29 7:45

 28日の米国株式は、NYダウが前週末比150.57ドル安の3万4283.27ドルと3日ぶりに反落、ナスダック総合指数は同140.120ポイント高の1万4500.508ポイントと反発して取引を終了。ナスダック総合指数は2営業日ぶりに史上最高値を更新した。出来高概算は、NY市場が9億1966万株、ナスダック市場が42億5024万株だった。手がかり材料に乏しいなか、NY原油先物WTI(ウエスト・テキサス・インターミディエート)価格が下落し、エネルギー関連銘柄が下げたほか、前週末に堅調だった金融関連株も軟調で、NYダウの重しとなった。一方、米10年物国債の利回りが低下(価格は上昇)し、相対的な割高感が後退したハイテク株に物色の矛先が向かった。ハイテク株比率の高いナスダック総合指数は、フェイスブック<FB>やインテル<INTC>、マイクロソフト<MSFT>などが買われ、同指数の上昇をけん引した。

 29日の東京株式は、弱含みの展開か。きのう28日の日経平均株価は、朝高後、戻り待ちの売りに押される格好となり、反落して取引を終えた。手がかり材料難が続くなか、手控えムードが広がる場面も想定される。一方、新型コロナワクチン接種の拡大による、景気回復への期待感が支えとなり、下げ渋る展開も見込まれる。現地28日の米国株式市場では、NYダウが反落したものの、ナスダック総合指数は2営業日ぶりに史上最高値を更新するなど、まちまちの動きだった。為替相場は、ドル・円が1ドル=110円台の半ば(28日は110円64-65銭)と小動きの一方、ユーロ・円が1ユーロ=131円台の後半(同132円12-16銭)と円高に振れている。

 28日のADR(米国預託証券)は円換算値で、キリンHD<2503.T>、東芝<6502.T>、キヤノン<7751.T>などが、28日の東京終値に比べ安い。シカゴ日経平均先物の円建て清算値は、28日の大阪取引所清算値比35円安の2万8915円だった。

(イメージ写真提供:123RF)

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