来週の日本株の読み筋=「業績相場」への移行に期待
3連休明けとなる来週(10-13日)の東京株式市場は、「業績相場」への移行が期待される。企業収益の着実な回復を材料視する買いが下値を支えつつある。
決算発表をめぐっては、好業績に素直に反応して急騰する銘柄も目立っている。約6割の東証1部3月決算企業が開示を終えた5日時点で、第1四半期(21年4-6月)の営業利益の合計はコロナ禍に当たる前年同時期の4.5倍超に達している。通期計画に対する進ちょく率も強含みだ。
4日発表のトヨタの第1四半期の連結営業利益は、四半期としては過去最高の9975億円(前年同期は139億円)と市場予想を大きく超過した。22年3月期の通期業績予想の増額を見送ったことで期待外れとなり、株価は目下調整展開にあるが、コンセンサスは切り上がる方向にあり、早晩見直し買いに転じ、市場心理をサポートする可能性がある。
ただし、ここから全体相場をさらに底上げしていくには、値がさ株や新興株の下げ止まりは欠かせない要素と言える。指数寄与度の高い値がさのファストリテ<9983.T>、ソフバンG<9984.T>の株価や、新興市場のマザーズ指数の状況は依然として思わしくなく、それらにも変化が出てくるかが注目される。
スケジュール面では、国内で10日に7月景気ウォッチャー調査、11日に7月工作機械受注(速報値)が発表される。海外では9日に中国7月消費者物価、中国7月生産者物価、10日に独8月ZEW景況感指数、11日に米7月消費者物価、12日に米7月生産者物価が予定されている。
6日の日経平均株価は続伸し、2万7820円(前日比91円高)引け。朝方は、国内での新型コロナウイルス感染急拡大への警戒感が重しとなり、小安く始まった。直後からは5日の米国株高を支えに株価指数先物に断続的な買いが入り、上げ幅は一時160円に達した。一巡後は再度マイナス圏入りしたが、好決算銘柄への物色が続き、後場序盤に向けて再び持ち直した。ただ、その後は売買が交錯し、引けにかけてもみ合い商状となった。3連休や米7月雇用統計の発表を控え、様子見気分に傾いた。
提供:モーニングスター社
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