日経平均は200円安と大幅続落、引き続き中国恒大の債務問題が重し=22日後場

 22日後場の日経平均株価は前日比200円31銭安の2万9639円40銭と大幅続落。朝方は、中国不動産大手である中国恒大集団の債務不履行(デフォルト)懸念が根強く、日本時間22日朝方の時間外取引の米株価指数先物安も重しとなり、一時2万9573円88銭(前日比265円83銭安)まで下落した。その後、先物にまとまった買いが入り、上げに転じる場面もあった。「中国恒大集団が23日期限の社債利払い実施する」と報じられ、中国人民銀行が22日に短期金融市場への資金供給額を増やしたことも支えとなった。ただ、買い一巡後は再度マイナス圏入りし、後場中盤に向けて軟調に推移した。その後、中国・上海総合指数が上げに転じたこともあり、下げ渋ったが、戻りは限定され、引けにかけて上値が重くなった。引き続き中国恒大の債務問題が重しとして意識された。

 東証1部の出来高は12億359万株、売買代金は2兆8901億円。騰落銘柄数は値上がり287銘柄、値下がり1847銘柄、変わらず53銘柄。

 業種別では、伊藤忠<8001.T>、丸紅<8002.T>、三井物産<8031.T>などの卸売株が下落。味の素<2802.T>、キッコーマン<2801.T>などの食料品株も安く、ダイキン<6367.T>、日立建機<6305.T>などの機械株や、昭電工<4004.T>、信越化<4063.T>などの化学株も軟調。SUMCO<3436.T>、リンナイ<5947.T>などの金属製品株や、東海カ<5301.T>、TOTO<5332.T>などのガラス土石株も値を下げた。東レ<3402.T>、帝人<3401.T>などの繊維製品株もさえず、ファナック<6954.T>、TDK<6762.T>、京セラ<6971.T>などの電機株や、日本製鉄<5401.T>、東製鉄<5423.T>などの鉄鋼株も売られた。

 半面、川崎汽<9107.T>、郵船<9101.T>、商船三井<9104.T>などの海運株が堅調。三井不<8801.T>、東建物<8804.T>、住友不<8830.T>などの不動産株も高く、INPEX<1605.T>、石油資源<1662.T>などの鉱業株もしっかり。

 個別では、ブラス<2424.T>、クロスキャット<2307.T>、キャリアイン<6538.T>、スタティアH<3393.T>、クロスマーケ<3675.T>などの下げが目立った。半面、井筒屋<8260.T>がストップ高となり、オーケストラ<6533.T>、ギフト<9279.T>、ノムラシス<3940.T>、日本オラクル<4716.T>などの上げも目立った。きょう東証1部上場のシンプレHD<4373.T>は公開価格1620円に対して40円高の1660円で初値を付け、ストップ高(同440円高)の2060円で引けた。なお、東証業種別株価指数は全33業種中、30業種が下落した。

(写真:123RF)

提供:モーニングスター社

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