日経平均は293円安と大幅に8日続落、12年ぶり連続安、売り一巡後の戻り限定=6日後場

 6日後場の日経平均株価は前日比293円25銭安の2万7528円87銭と大幅に8営業日続落。2009年7月の9営業日続落以来約12年ぶりの連続安となった。朝方は、5日の米国株高を受け、買いが先行した。きのう大幅に7営業日続落した反動もあり、前場の早い段階で2万8209円82銭(前日比387円70銭高)まで上昇する場面がった。その後は先物主導で売られ、下げに転じた。時間外取引での米長期金利上昇に米株価指数先物安が重しとなり、下げ幅を拡大し、後場早々には2万7293円62銭(同528円50銭安)まで下押した。一巡後は、下げ渋ったが、戻りは限定された。

 東証1部の出来高は16億7382万株、売買代金は3兆7420億円。騰落銘柄数は値上がり1073銘柄、値下がり1015銘柄、変わらず95銘柄。

 市場からは「米長期金利の上昇が懸念され、日経平均は先物売り、インデックス売りの影響が強い。ただ、TOPIX(東証株価指数)は200日線で下げ止まり、比較的しっかりしている。値上がり銘柄数が値下がり銘柄数をやや上回る状況にあり、短期的な調整一巡感が出つつある。むろん、日経平均がデッドラインの2万7000円を割り込めば、さらに売りが広がる可能性もある」(準大手証券)との声が聞かれた。

 業種別では、JAL<9201.T>、ANA<9202.T>などの空運株や、川崎汽<9107.T>、郵船<9101.T>などの海運株が下落。トヨタ<7203.T>、日産自<7201.T>、ホンダ<7267.T>、三菱自<7211.T>などの輸送用機器株も売られた。JR東日本<9020.T>、JR西日本<9021.T>、JR東海<9022.T>などの陸運株や、武田薬<4502.T>、中外薬<4519.T>、協和キリン<4151.T>などの医薬品株も軟調。OLC<4661.T>、HIS<9603.T>、電通グループ<4324.T>などのサービス株や、三井不<8801.T>、住友不<8830.T>、東急不HD<3289.T>などの不動産株も安い。

 半面、INPEX<1605.T>、石油資源<1662.T>、K&Oエナジ<1663.T>などの鉱業株や、出光興産<5019.T>、ENEOS<5020.T>、コスモエネH<5021.T>、富士石油<5017.T>などの石油石炭製品株が堅調。三菱UFJ<8306.T>、三井住友<8316.T>、りそなHD<8308.T>などの銀行株や、東電力HD<9501.T>、関西電<9503.T>、Jパワー<9513.T>などの電気ガス株も買われた。住友大阪<5232.T>、太平洋セメ<5233.T>、日電硝子<5214.T>などのガラス土石株や、王子HD<3861.T>、日本紙<3863.T>、レンゴー<3941.T>などのパルプ紙株も高い。

 個別では、一蔵<6186.T>、T&Gニーズ<4331.T>、くら寿司<2695.T>、コシダカHD<2157.T>などの下げが目立った。半面、カワタ<6292.T>がストップ高となり、ダイセキS<1712.T>、タツモ<6266.T>、日本コークス<3315.T>などの上げも目立った。なお、東証業種別株価指数は全33業種中、19業種が上昇した。

(写真:123RF)

提供:モーニングスター社

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