日経平均は21円安と小幅続落、高寄り後に利益確定売りで下げ転換=8日前場

 8日前場の日経平均株価は前週末比21円00銭安の2万9590円57銭と小幅続落。朝方は、買いが先行した。前週末発表の米10月雇用統計が市場予想を上回り、同日の米国株式市場で主要3指数が最高値を更新した流れを受け、2万9735円45銭(前週末比123円88銭高)と高く寄り付いた。ただ、買い進む動きにはつながらず、一巡後は利益確定売りに下げ転換。先物売りを交えて下げ幅を広げ、一時2万9518円20銭(同93円37銭安)まで値を下げた。その後下げ渋ったが、戻りは限定された。

 東証1部の出来高は6億5068万株、売買代金は1兆5095億円。騰落銘柄数は値上がり976銘柄、値下がり1086銘柄、変わらず117銘柄。

 市場からは「決算が期待に届かず、売られる銘柄もあり、先物への売りも重しなっている。米株が強く日本株の割安感につながって欲しいが、日経平均3万円を前に利益確定売りや戻り売りが出やすい」(中堅証券)との声が聞かれた。

 業種別では、JFE<5411.T>、神戸鋼<5406.T>、東製鉄<5423.T>などの鉄鋼株が下落。日水<1332.T>、サカタのタネ<1377.T>などの水産農林株や、塩野義薬<4507.T>、中外薬<4519.T>などの医薬品株も安い。任天堂<7974.T>、バンナム<7832.T>などのその他製品株も軟調。KDDI<9433.T>、ソフトバンク<9434.T>、ZHD<4689.T>などの情報通信株や、ファーストリテ<9983.T>、ヤマダHD<9831.T>、ZOZO<3092.T>などの小売株も売られた。クボタ<6326.T>、三井E&SH<7003.T>などの機械株も値を下げた。

 半面、JAL<9201.T>、ANA<9202.T>などの空運株や、商船三井<9104.T>、川崎汽<9107.T>、郵船<9101.T>などの海運株が上昇。INPEX<1605.T>、石油資源<1662.T>などの鉱業株や、出光興産<5019.T>、ENEOS<5020.T>、コスモエネH<5021.T>などの石油石炭製品株も買われた。住友不<8830.T>、三井不<8801.T>、東急不HD<3289.T>などの不動産株や、JR東海<9022.T>、JR東日本<9020.T>、JR西日本<9021.T>などの陸運株も高い。

 個別では、アウトソシン<2427.T>、ミクシィ<2121.T>、ボルテージ<3639.T>、JMS<7702.T>、JBR<2453.T>などの下げが目立った。半面、マネックスG<8698.T>が連日のストップ高となり、メイコー<6787.T>、山一電機<6941.T>、オープンドア<3926.T>、プレミアG<7199.T>などの上げも目立った。なお、東証業種別株価指数は全33業種中、23業種が上昇した。

提供:モーニングスター社

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