<相場の読み筋>12月20日

2021/12/20 7:45

 前週末17日の米国株式は、続落した。NYダウが前日比532.20ドル安の3万5365.44ドル、ナスダック総合指数が同10.753ポイント安の1万5169.682ポイントで取引を終了。出来高概算は、NY市場が34億7746万株、ナスダック市場が68億8060万株だった。株価指数先物、同オプション、個別株先物、同オプションの清算日にあたる「クアドルプル・ウィッチング」のため、出来高が膨らんだ。

 FRB(米連邦準備制度理事会)が15日に量的緩和政策の縮小を早める方針を決定した後、16日には、英イングランド銀行(中央銀行)が政策金利を引き上げを決めた。ECB(欧州中央銀行)や日銀は、コロナ禍に対応した政策の縮小を決定。主要な中央銀行が、金融緩和策の縮小に向けた動きをみせるなか、先行き警戒感からポジション調整の売りに押された。NYダウ採用銘柄では、ゴールドマン・サックス<GS>やウォルマート<WMT>、ホーム・デポ<HD>などが、値下がり率の上位に入っている。

 20日の東京株式は続落後、もみ合いか。前週末17日の弱い動きや、現地17日の米国株式が続落したことから、売り優勢のスタートとなりそう。欧州では、新型コロナウイルスの感染拡大により、英ロンドンでは現地18日に「重大事態」が宣言され、オランダでは同19日からロックダウン(都市封鎖)を開始している。感染拡大による経済への影響を警戒し、積極的な売買が手控えられる場面も想定される。為替相場は、ドル・円が1ドル=113円台の半ば(前週末17日は113円65-67銭)と小動きの一方、ユーロ・円が1ユーロ=127円台の後半(同128円62-66銭)と円高方向に振れている。

 前週末17日のADR(米国預託証券)は円換算値で、高安まちまちながら、エーザイ<4523.T>、ソニーG<6758.T>、ホンダ<7267.T>などが、同17日の東京終値に比べ安い。シカゴ日経平均先物の円建て清算値は、同17日の大阪取引所清算値比95円安の2万8425円だった。

(イメージ写真提供:123RF)

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