<新興国eye>前週のロシアRTS指数、西側の対ロ制裁懸念で続落=BRICs市況

新興国

2021/12/20 9:27

 前週(13-17日)のロシア株式市場はRTS指数(ドル建て)の17日終値が前日比1.35%安の1583.05、前週比では10日終値比1.81%安となり、続落した。

 週明け13日の指数は大きく続落して始まった。ロシア軍によるウクライナ侵攻懸念をめぐる地政学的リスクや西側による対ロ制裁懸念が嫌気されたほか、ブレント原油先物が前の週末から軟化し1バレル=74ドル台になったことも指数の下げにつながった。

 14日は小反発。ロシア軍によるウクライナ侵攻懸念で売りが先行したが、一巡後は買い戻しが入った。

 15日は小反落。原油先物価格の下落に加え、FRB(米連邦準備制度理事会)の金融政策決定会合を控え、インフレ抑止の金融引き締めを強めるとの思惑が広がり、売り優勢となった。

 16日は急反発。前日のFOMC(米連邦公開市場委員会)でFRBが政策金利を据え置き、資産買い入れ減額を月300億ドルに拡大したが、市場の想定内で買い安心感が広がったことに加え、原油先物価格が75ドル台に回復し、ルーブル高となったことが指数の押し上げにつながった。

 週末17日は反落。海外市場が軟調となったことや、ロシア中銀が1.00ポイントの大幅な追加利上げを決めたことが嫌気された。

 今週(20-24日)のロシア市場は引き続き、オミクロン株感染拡大懸念や世界経済の動向、ロシア軍のウクライナ侵攻懸念、対ロ制裁、国内の景気対策、原油・ガス価格、ルーブル相場、主要企業ニュースなどが焦点となる。このほか、原油価格に影響を与える21日の米API(石油協会)週間石油在庫統計や22日の米EIA週間石油在庫統計、ロシア大統領の年次記者会見(23日)も注目される。主な国内経済指標の発表予定はない。RTS指数は1550-1650ポイントの値動きが予想される。

<関連銘柄>

 RTS連動<1324.T>、iSエマジン<1582.T>、WTI原油<1671.T>、

 ガス<1689.T>、原油<1690.T>、野村原油<1699.T>、

 iエネルギー<2024.T>

提供:モーニングスター社

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