来週の東京外国為替市場見通し=FOMCおよびパウエルFRB議長の会見に注目

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2022/1/21 17:00

予想レンジ:1ドル=113円00銭-116円50銭

 17-20日のドル・円は下落した。週初17日は、米証券市場がキング牧師記念日で休場となる中、日欧株高でリスクオンムードとなり、ドル・円は上伸した。18日、米長期金利上昇を受けドル・円は一時1ドル=115円台に再浮上する場面もあったが、その後、米金融大手ゴールドマンサックスの弱い決算をきっかけに米国株が大きく下落すると、ドル・円も軟化した。19日、米長期金利が2年ぶりに1.90%台まで上昇したものの、その後、堅調な米20年債入札を受け、米長期金利が急低下。ドル・円にも下押し圧力がかかった。20日、米週間新規失業保険申請件数や米12月中古住宅販売件数がさえない結果となり、ドル売り・円買い優勢の流れが続いた。

 週明けは、25-26日のFOMC(米連邦公開市場委員会)が焦点になる。12月FOMCでは量的緩和の段階的縮小(テーパリング)の完了が22年6月から3月に前倒しされる見通しが示されたほか、FOMCメンバーによる政策金利見通し(ドットチャート)で22年の利上げ回数が3回になるとの見方が大勢となるなど、タカ派姿勢が色濃くなった。一方、パウエルFRB(米連邦準備制度理事会)議長は自身の議長再任に向けた米上院公聴会で、足元のインフレ高進を意識し、金融正常化のペース見直しを示唆した。今回のFOMCやパウエル議長の会見を受け、年内利上げ回数4回以上など、さらなる金融引き締め加速が示唆されるのか注目したい。

 米経済指標では、1月消費者信頼感指数、12月新築住宅販売件数、米10-12月期GDP(国内総生産)・速報値、12月個人消費支出などがある。

 ドル・円はチャート上で、直近安値1ドル=113.14円(21年12月17日)近辺が下値支持水準、またFOMCでタカ派姿勢がより鮮明となれば、上方向は1月4日の高値116円34銭近辺がメドになるとみられる。

提供:モーニングスター社

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