日経平均は28円高と小幅に3日続伸、買い一巡後は伸び悩む、円安支えも米株先物の一段安は重し=7日後場

 7日後場の日経平均株価は前日比28円06銭高の2万7943円95銭と小幅ながら3営業日続伸。朝方は、6日の米国株高や円安進行を支えに買いが先行したが、すかさず利益確定売りが出て下げに転じ、前場の早い段階で2万7863円38銭(前日比52円51銭安)まで軟化した。その後、上げ下げを繰り返したが、再び盛り返す場面もあった。円安を背景に自動車など輸出関連株を中心に堅調に推移し、後場序盤には2万8094円73銭(同178円84銭高)まで上昇した。ただ、買い一巡後は利益確定売りに伸び悩み、2万8000円割れ水準に押し戻された。時間外取引で米株価指数先物が一段安となり、重しとなった。

 東証プライムの出来高は11億7458万株、売買代金は2兆6762億円。騰落銘柄数は値上がり1031銘柄、値下がり728銘柄、変わらず79銘柄。

 市場からは「円安で買われ、米株先物安で売られるような感じだが、日経平均2万8000円到達で目先達成感も意識される。週末のSQ(特別清算指数)算出をにらみ、日経平均先物・オプションに絡んだ思惑的な売買に揺れている面もあろう」(準大手証券)との声が聞かれた。

 業種別では、INPEX<1605.T>、石油資源<1662.T>などの鉱業株が上昇。日産自<7201.T>、マツダ<7261.T>、ホンダ<7267.T>などの輸送用機器株も買われ、出光興産<5019.T>、ENEOS<5020.T>、コスモエネH<5021.T>などの石油石炭製品株が堅調。大阪チタ<5726.T>、邦チタ<5727.T>、フジクラ<5803.T>などの非鉄金属株や、東レ<3402.T>、帝人<3401.T>、ユニチカ<3103.T>などの繊維製品株も引き締まり、神戸鋼<5406.T>、JFE<5411.T>、東製鉄<5423.T>などの鉄鋼株も高い。三菱UFJ<8306.T>、りそなHD<8308.T>、三井住友<8316.T>などの銀行株や、Jパワー<9513.T>、東電力HD<9501.T>、東ガス<9531.T>などの電気ガス株も値を上げた。

 半面、ANA<9202.T>、JAL<9201.T>などの空運株が軟調。三菱地所<8802.T>、住友不<8830.T>、東急不HD<3289.T>などの不動産株や、NXHD<9147.T>、近鉄GHD<9041.T>、京急<9006.T>などの陸運株も安い。エムスリー<2413.T>、HIS<9603.T>などのサービス株や、NTTデータ<9613.T>、トレンド<4704.T>、NRI<4307.T>などの情報通信株も売られた。第一三共<4568.T>、中外薬<4519.T>などの医薬品株も値を下げた。

 個別では、ジャムコ<7408.T>、豊和工<6203.T>、芝浦<6590.T>、Wスコープ<6619.T>、曙ブレキ<7238.T>などの上げが目立った。半面、IRJHD<6035.T>がストップ安となり、Sansan<4443.T>、マーケットエンター<3135.T>、メルカリ<4385.T>、アイスタイル<3660.T>などの下げも目立った。なお、東証業種別株価指数は全33業種中、25業種が上昇した。

(写真:123RF)

提供:モーニングスター社

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