日経平均は12円高と小幅ながら5日続伸、手じまい売り優勢で上げ幅縮小=9日後場

 9日後場の日経平均株価は、前日比12円24銭高の2万8246円53銭と小幅ながら5日続伸して取引を終えた。朝方は売りが先行したものの、押し目を拾う動きから、上げに転じた。一時、不安定な値動きがみられたが、後場に入りジリ高基調となり、午後2時11分には、同155円46銭高の2万8389円75銭ときょうの高値を付けた。3月25日の2万8338円を上回る戻り高値を付けたことから、目先的な達成感や、時間外取引で米株価指数先物が下げ、中国・上海総合指数も5日ぶりに反落したこともあり、手じまい売りが優勢となり上げ幅を縮小する格好となった。為替市場では、ドル・円が1ドル=133円70銭台(8日は133円57-59銭)で、午後に入り円高方向に振れている。東証プライムの出来高は12億8727万株、売買代金は3兆2139億円。騰落銘柄数は値上がり786銘柄、値下がり966銘柄、変わらず86銘柄だった。

 市場では「現地10日に米5月消費者物価の発表を控え、米国株も不安定な値動きが見込まれるなか、日経平均株価は上昇ピッチも早かったことから、短期的な調整局面があってもおかしくはない」(中堅証券)との声が聞かれた。

 業種別では、INPEX<1605.T>、石油資源<1662.T>などの鉱業株や、出光興産<5019.T>、ENEOS<5020.T>などの石油石炭製品株が上昇。バンナム<7832.T>、任天堂<7974.T>などのその他製品株や、帝人<3401.T>、東レ<3402.T>などの繊維株も高い。武田薬<4502.T>、中外薬<4519.T>などの医薬品株や、三井物産<8031.T>、三菱商<8058.T>などの卸売株も堅調。三菱UFJ<8306.T>、三井住友<8316.T>などの銀行株や、トヨタ<7203.T>、ホンダ<7267.T>などの輸送用機器株も上げた。東証業種別指数は全33業種のうち、12業種が上昇、21業種が下落した。

 個別では、アイル<3854.T>、サンデン<6444.T>、IRJHD<6035.T>、BEENOS<3328.T>、ファーマF<2929.T>などが上昇。半面、川崎汽<9107.T>、商船三井<9104.T>、郵船<9101.T>、ハークスレイ<7561.T>、新光電工<6967.T>などが下落した。

(写真:123RF)

提供:モーニングスター社

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