日経平均は796円安と5日ぶり大幅反落、2万8000円割れ、東証プライム銘柄の9割超下落=14日後場

 14日後場の日経平均株価は前日比796円01銭安の2万7818円62銭と5営業日ぶりに大幅反落した。2万8000円割れは7日以来5営業日ぶり。

 朝方は、米8月CPI(消費者物価指数)が市場予想を上回り、米利上げ加速への警戒感から、13日の米国株式が急落した流れを嫌気し、リスク回避の売り先行した。下げ幅を拡大し、前場序盤には2万7795円64銭(前日比818円99銭安)まで下落した。一巡後は下げ渋ったが、戻りは限定的。後場は先物売りに再度軟化し、安値圏に押し戻された。日銀が14日、為替介入の準備のために市場参加者に相場水準を尋ねる「レートチェック」を実施したことが分かったと報じられ、円が下げ渋るとともに先物に売りが出た。その後の戻りは鈍く、大引けにかけてさえない展開となった。なお、東証プライム銘柄の91.1%が下落した。

 東証プライムの出来高は12億48万株、売買代金は3兆620億円。騰落銘柄数は値上がり131銘柄、値下がり1675銘柄、変わらず31銘柄。

 市場からは「米8月CPIが強めに出たことで、それを利用した短期筋の売りに振り回された感はあるが、来週のFOMC(米連邦公開市場委員会)まで不透明感を引きずる流れは変わらない。ただ、日経平均は13週線(2万7648円)や日足一目均衡表の「雲」上限(2万7508円)などがサポートラインとして意識される」(準大手証券)との声が聞かれた。

 業種別では、ブリヂス<5108.T>、浜ゴム<5101.T>、TOYO<5105.T>などのゴム製品株が軟調。東エレク<8035.T>、アドバンテスト<6857.T>、ファナック<6954.T>、TDK<6762.T>などの電機株や、HOYA<7741.T>、島津製<7701.T>、テルモ<4543.T>などの精密株も売られた。信越化<4063.T>、日産化学<4021.T>、富士フイルム<4901.T>などの化学株や、エムスリー<2413.T>、リクルートHD<6098.T>、楽天グループ<4755.T>などのサービス株も安い。ダイキン<6367.T>、クボタ<6326.T>、日立建機<6305.T>などの機械株や、ソフバンG<9984.T>、NTTデータ<9613.T>、ネクソン<3659.T>などの情報通信株も値を下げた。

 半面、JAL<9201.T>、ANA<9202.T>などの空運株や、INPEX<1605.T>、K&Oエナジ<1663.T>などの鉱業株がしっかり。

 個別では、ヤーマン<6630.T>、ラクスル<4384.T>、中国電力<9504.T>、マネーフォワード<3994.T>などの下げが目立った。半面、TDCソフト<4687.T>、鳥貴族HD<3193.T>、三光合成<7888.T>、ギフティ<4449.T>などの上げが目立った。なお、東証業種別株価指数は全33業種中、31業種が下落した。

提供:モーニングスター社

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