<新興国eye>前週の上海総合指数、世界同時不況や不動産業界の先行き懸念受け3週続落=BRICs市況

新興国

2022/10/3 9:22

 前週(9月26-30日)の中国株式市場は主要指標である上海総合指数が週間ベースで3週続落。30日は3024.39(23日終値比2.07%安)だった。

 週明け26日は指数が4営業日続落。翌27日は反発した。28日は反落。29日も続落した。

 週前半は、人民元安が進行し、中国市場から投資資金が流出するとの懸念が強まり、売りが優勢となった。週初、元は対ドルで20年5月来安値を付けている。また、欧米各国の中銀の利上げ継続による世界同時不況懸念で海外市場が下落したことも嫌気された。その後は、中国人民銀行(中銀)がリバースレポで国債を買い入れ、ネットで1730億人民元を金融システムに供給したことや、中国国家発展改革委員会の幹部が新インフラ建設を強化する方針を示唆したことが好感され、買いが優勢となった。香港とマカオで新型コロナ感染再拡大に伴う規制が緩和されるとの見通しも支援材料となった。

 週後半は、世界同時不況懸念で売りが強まった。その後は、経済予測機関による中国のGDP成長率見通しの下方修正が相次いだほか、不動産業界の先行き懸念が再燃し、売りが広がった。上海の不動産開発大手CIFIホールディングス(旭輝控股集団)のデフォルト(債務不履行)観測が背景。

 週末30日は3日続落。国慶節(建国記念日)の大型連休を翌週に控える中、マイナス圏で引けた。米株市場の下落が嫌気されたほか、9月中国製造業PMI(購買担当者景気指数)が50.1と、前月(49.4)を上回ったが、サービス業PMIは50.6と、前月(52.6)を下回り、低調だったことで売りが優勢となった。

 今週(3-7日)の株式市場は国慶節の祝日で休場となる。

<関連銘柄>

 上証50連動<1309.T>、上場パンダ<1322.T>、上場チャイナ<1548.T>、

 H株ブル<1572.T>、H株ベア<1573.T>、中国A300<1575.T>、

 南方A50<1576.T>

提供:モーニングスター社

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