【上海IPO】飼料生産の山東邦基科技など2社が上場、いずれも初値が公開価格を上回る

サーチナ

中国株

2022/10/20 9:17

 上海証券取引所では10月19日、メインボードで山東邦基科技(603151/上海)、科創板で北京永信至誠科技(688244/上海)が新規上場し、いずれも初値が公開価格を上回った。

 山東邦基科技の初値は、公開価格17.95元を20.00%上回る21.54元だった。終値は同39.28%高の25.00元だった。

 同社は07年設立の民営企業で、20年に株式会社化した。ブタ用飼料の研究開発、生産、販売を主業務とし、禽類や反芻動物用の飼料、動物用薬品の販売も手掛ける。自動化生産設備による高品質飼料で業界をリードし、特に山東省および中国東北部で高い市場シェアとブランド知名度を獲得、市場を徐々に中国全土へと拡大しつつある。21年におけるブタ用飼料の全国市場シェアは0.35%、山東省市場シェアは2.53%となっている。

 21年12月期の売上高は20億3491万元(前年同期比18.05%増)、純利益は1億4606万元(同29.33%増)。22年1〜6月期の売上高は7億5555万元(前年同期比27.29%減)、純利益は5688万元(同15.92%減)。

 新規上場に伴い調達予定の6億8292万元(約141億円)は、約9%の5888万元を吉林省長春市の年産12万トン高級配合飼料生産ライン建設に、約23%の1億6000万元を山西省の年産24万トン高級配合飼料・濃縮飼料生産ライン建設に、約21%の1億4389万元を雲南省での年産18万トン高級配合飼料・濃縮飼料生産ライン建設に、約9%の5888万元を山東省での年産12万トン高級配合飼料生産ライン建設に、約15%の1億501万元を河北省張家口市の年産12万トン高級配合飼料・濃縮飼料生産ライン建設に、約15%の1億224万元を遼寧省の年産12万トン高級飼料生産ライン建設に、約8%の5400万元を研究開発センター建設プロジェクトに用いる。

 北京永信至誠科技は1171万株を発行予定で、公募価格は49.19元。10年設立の民営企業で、15年に株式会社化した。サイバー攻撃対応訓練用の仮装空間であるサイバーレンジ関連製品の販売を主業務としており、行政や企業、教育機関、研究機関などのセキュリティ人材育成をサポートする重要なプラットフォームを提供している。20年7〜12月における、中国の企業向けITセキュリティートレーニングサービス市場シェアは23.35%で、4年連続業界1位となっている。

 21年12月期の売上高は3億2016万元(前期比9.78%増)、純利益は4642万元(同9.75%増)。22年1〜6月期の売上高は7027万元(前年同期比13.63%減)、純損益は1779万元の赤字(同15.29%の赤字増)。

 新規上場に伴い調達予定の8億4772万元(約175億円)は、約23%の1億9128万元を並列シミュレーションに基づくサイバーレンジ・総合検証プラットフォームプロジェクトに、約21%の1億8020万元を高度セキュリティ制御に基づく高性能セキュリティサービスプラットフォーム開発プロジェクトに、約12%の1億176万元をセキュリティ制御・ハニーポット研究開発プロジェクトに、約15%の1億2506万元を自己制御可能な次世代高性能クラウド技術研究プロジェクトに、約15%の1億2940万元をネットワークセキュリティ人材育成プロジェクトに用いる。(編集担当:今関忠馬)(写真:123RF)

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