<新興国eye>前週の上海総合指数、経済指標の発表延期やコロナ感染再拡大を受け反落=BRICs市況

新興国

2022/10/24 9:13

 前週(17-21日)の中国株式市場は主要指標である上海総合指数が週間ベースで反落。21日は3038.93(14日終値比1.08%安)だった。

 週明け17日は指数が続伸。翌18日は反落し、20日まで3日続落。

 週前半は、共産党大会で習近平・国家主席が、「実体経済に重点を置き経済を発展させる」との方針を示したことを好感し、買いが優勢となった。また、習氏が国家安全保障と技術的自立の強化を訴えたことを受け、防衛関連と半導体関連のセクターが買われ、上げを主導した。その後は、当局が7-9月期GDP伸び率など主要な経済指標の発表を延期したことが嫌気され、売りが優勢となった。

 週後半は、主要経済統計の発表延期に加え、新型コロナ感染再拡大で、広州で外出禁止、深センでも一部の地下鉄駅が閉鎖されたほか、北京の一部で封鎖措置が取られたことが嫌気され、売りが広がった。その後は、コロナ感染再拡大阻止のためのゼロコロナ政策で、経済停滞懸念が強まり、売りが優勢となった。

 週末21日は反発。中国証券監督管理委員会(証監会)が一部の不動産関連企業向けに株式市場での資金調達を可能にすることを決めたことが好感され、不動産開発セクターが買われたほか、国営証券金融会社が株式投資促進策として、証券会社の借り入れコストの引き下げを発表したことを受け、証券セクターも急騰し、上げを主導した。

 今週(24-28日)の株式市場は新型コロナ感染再拡大や台湾情勢を巡る米中関係、世界経済の動向、海外の金融市場の動向、国内では景気対策、人民元相場、石炭や原油などのコモディティー相場も注目される。主な経済指標の発表予定は24日の9月住宅価格指数と9月固定資産投資、7-9月期GDP伸び率、9月鉱工業生産、9月小売売上高、9月貿易収支、27日の9月鉱工業利益など。

<関連銘柄>

 上証50連動<1309.T>、上場パンダ<1322.T>、上場チャイナ<1548.T>、

 H株ブル<1572.T>、H株ベア<1573.T>、中国A300<1575.T>、

 南方A50<1576.T>

提供:モーニングスター社

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