日経平均は669円安と大幅に4日続落、日銀の緩和修正で値を崩す―一時2万6500円割れ=20日後場

 20日後場の日経平均株価は前日比669円61銭安の2万6568円03銭と大幅に4営業日続落。後場は一転して売りが広がった。日銀が金融政策決定会合で現在の大規模金融緩和策を修正し、長期金利の許容変動幅を拡大することを決めた。想定外の緩和修正を受け、昼休みの時間帯に円が急上昇するとともに日経平均先物が急落。つれて日経平均も急降下し、一時2万6416円91銭(前日比820円73銭安)まで値を崩した。その後は下げ渋ったが、戻りは限定された。広範囲に売られ、東証プライム銘柄は全体の87.7%が下落した。一方、銀行、保険の上げが目立った。

 なお、前場はきのうまで3営業日続落した反動で自律反発狙いの買いが先行した。いったん小幅安に転じたが、すかさず切り返し、前場中盤に2万7339円49銭(同101円85銭高)まで値を上げる場面があった。

 東証プライムの出来高は18億4392万株、売買代金は4兆756億円。騰落銘柄数は値上がり205銘柄、値下がり1612銘柄、変わらず21銘柄。

 市場からは「日銀の緩和修正でカウンターパンチを食らった格好だ。日経平均は心理的なフシ目となる2万7000円を一気に割り込み、一時は2万6500円を下回った。チャート上のフシ目割れで売りが続く可能性もあり、しばらく落ち着きどころを探る展開か」(準大手証券)との声が聞かれた。

 業種別では、三井不<8801.T>、三菱地所<8802.T>、住友不<8830.T>などの不動産株が下落。オリンパス<7733.T>、HOYA<7741.T>、テルモ<4543.T>などの精密株や、日産自<7201.T>、トヨタ<7203.T>、ホンダ<7267.T>などの輸送用機器株も安い。東エレク<8035.T>、アドバンテスト<6857.T>、ファナック<6954.T>などの電機株も売られた。エムスリー<2413.T>、楽天グループ<4755.T>、サイバー<4751.T>などのサービス株や、ソフバンG<9984.T>、トレンド<4704.T>、ネクソン<3659.T>などの情報通信株も値を下げた。JAL<9201.T>、ANA<9202.T>などの空運株も軟調。

 半面、三菱UFJ<8306.T>、三井住友<8316.T>、りそなHD<8308.T>、ゆうちょ銀行<7182.T>などの銀行株や、第一生命HD<8750.T>、T&DHD<8795.T>、かんぽ生命<7181.T>などの保険株も堅調。

 個別では、SREHD<2980.T>、CYBOZU<4776.T>、Appier<4180.T>、ロードスター<3482.T>などが値下がり率上位。半面、JTEC<3446.T>、富山第一銀行<7184.T>、カーリットH<4275.T>、筑波銀行<8338.T>などが値上がり率上位。なお、東証業種別株価指数は全33業種中、29業種が下落した。

(写真:123RF)

提供:モーニングスター社

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