【香港IPO】医療画像用フィルム販売の冠沢医療、初値は公開価格の2.26倍となる1.2香港ドル

サーチナ

中国株

2022/12/30 10:12

 医療画像用フィルムなどの販売を手掛ける冠沢医療<GUANZE MEDICAL>(02427/香港)が12月29日、香港証券取引所のメインボードに新規上場した。公開価格0.53香港ドルに対し、初値は2.26倍の1.20ドルだった。終値は同3.30倍の1.75ドルだった。

 同社は2015年に設立した上海冠沢を前身とし、20年の持株会社化に伴い設立された。山東省を中心に、医療用画像フィルム製品、および医療用画像クラウドサービスを提供する。売上の9割以上を占める医療用画像フィルムは海外ブランド品と自社ブランド品の両方を取り扱い、自社製品の売上比率が19年末の約9%から22年6月末の約32%と増加傾向にある。医療用画像クラウドサービス分野は山東省で業界第3位の規模を持ち、省内のシェアは約4.7%となっている。なお、中国全体における市場シェアは0.4%だ。

 21年12月期の売上高は2億1107万人民元(前期比14.44%増)、純利益は2306万元(同20.57%減)。22年1〜6月期の売上高は9862万元(前年同期比7.60%減)、純利益は1540万元(同37.92%増)。

 新規上場に伴い調達予定の8240万香港ドル(約14億円)は、約46%を山東省におけるさらなる顧客開拓による同省市場での地位強化に、約37%を戦略的買収や医療機器認可取得、ソフト・ハードウェア更新などに、約3%を製品のラインナップ拡大やバリューチェーンの拡張、約3%を見本市や展示会などへの参加による知名度向上に、約3%をITシステムのアップグレードに用いる。(編集担当:今関忠馬)(写真:123RF)

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