(再送)<一撃!裏銘柄>治療用のデジタルアプリケーション案件豊富―サスメドを狙う

株式

2023/2/24 11:30

 治療用のデジタルアプリケーションを開発するサスメド<4263.T>は、複数の有力パイプラインを背景に大化けの可能性を秘める有力銘柄だ。

<ITで持続可能な医療を、不眠症向け上市迫る>

 同社はITを活用した「持続可能な医療」を目標にプラットフォームを構築し、それを活用して開発したアプリなどのプロダクトを患者や医療従事者に提供してくことを目指している。

 早期の上市が見込まれる不眠障害治療領域では、不眠症治療用のデジタルアプリケーションが正式承認待ちの最終段階にある。年内にもリリースが期待され、来年に本格的な収益貢献がスタートする可能性がある。

 日本人の成人5人のうち1人が慢性的な不眠を抱えているとも言われ、1万人を対象に寝具メーカーが行った調査では49.3%の人に不眠症の疑いがあると報告された。同社の「不眠障害用治療用プログラム」は2022年12月に厚生労働省に了承され、2023年2月にアプリの医療機器製造販売の承認を得た。

 同アプリは塩野義製薬<4507.T>と販売契約を結び、前6月期には一時金2億円を受領した。今後の進展によりさらに最大45億円を受け取れるほか、販売開始後のロイヤルティーも見込まれる。

<株価は下値切り上げ>

 耳鼻科領域では、22年11月にキョーリン製薬ホールディングス<4569.T>傘下の杏林製薬(東京都千代田区)と共同開発を進めている。また、終末期の治療や療養に関して患者とその家族、医療従事者が事前に話し合う「アドバンス・ケア・プランニング(ACP)」用のプログラム医療機器や、慢性腎臓病患者向けのリハビリ支援アプリも長期的な成長ドライバーとして見逃せない。

 先行投資の段階にあり、今期の業績見通し(単体)は、営業損益が1億3200万円の赤字を見込む(従来予想4億4200万円の赤字から上方修正、前期は2億2900万円の赤字)。ただ、来期は不眠症アプリの貢献により、売上高が今期見込み(5億2200万円、前期比65%増)から大きく拡大すると考えられる。

 株価は21年12月の上場直後に付けた高値2500円に対し、現在は1200円台にとどまる。ただ、22年6月の688円を底に着実に下値を切り上げる展開が続いている。

提供:モーニングスター社

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