日経平均は41円高と続伸、午後は再度マイナス圏入り後に持ち直す―銀行株など引き続き堅調=28日後場

 28日後場の日経平均株価は前日比41円38銭高の2万7518円25銭と続伸。午後は、再度マイナス圏入りして始まり、一時2万7432円76銭(前日比44円11銭安)まで弱含んだ。新規の手掛かり材料に乏しい中、売り物がちとなったが、下値は限定的。その後は持ち直し、引けにかけて強含んだ。中で、銀行株をはじめ、石油関連株などが引き続き堅調だった。前場は、27日の米銀行株高を受け、金融株中心に買われ、一時2万7603円45銭(同126円58銭高)まで値を上げていた。一巡後は、半導体関連株安などが重しとなり、いったん下げに転じる場面もあった。

 日経平均プラス寄与度では、ファストリテ<9983.T>の34円弱を筆頭にKDDI<9433.T>が5円強、アステラス薬<4503.T>が4円強と続いた。東証業種別株価指数(全33業種)では、銀行、鉱業、石油石炭製品など23業種が値上がりし、パルプ・紙、サービスなど9業種が値下がりした。変わらずは水産・農林の1業種。東証プライム銘柄では、全体の56.9%が下落したが、主力大型株中心に高く、指数を支えた。

 東証プライムの出来高は10億5418万株、売買代金は2兆3613億円。騰落銘柄数は値上がり684銘柄、値下がり1046銘柄、変わらず106銘柄。

 市場からは「きょうは金融株中心に買い戻されたが、米金融システムに対する不安が払しょくされた訳ではない。まだ疑心暗鬼の中にあり、上値が重く下値が堅い動きがしばらく続くのではないか」(準大手証券)との声が聞かれた。

 業種別では、三井住友<8316.T>、みずほ<8411.T>、りそなHD<8308.T>、三菱UFJ<8306.T>などの銀行株が上昇。INPEX<1605.T>、石油資源<1662.T>などの鉱業株や、コスモエネH<5021.T>、出光興産<5019.T>などの石油石炭製品株も高い。DOWA<5714.T>、住友鉱<5713.T>、フジクラ<5803.T>などの非鉄金属株も堅調。第一生命HD<8750.T>、T&DHD<8795.T>、東京海上<8766.T>などの保険株や、大和証G<8601.T>、野村<8604.T>、岡三<8609.T>などの証券商品先物株も買われた。

 半面、大王紙<3880.T>、北越コーポ<3865.T>などのパルプ・紙株が軟調。エムスリー<2413.T>、リクルートH<6098.T>、カカクコム<2371.T>などのサービス株や、JR東海<9022.T>、西武HD<9024.T>などの陸運株も安い。住友不<8830.T>、菱地所<8802.T>などの不動産株もさえない。

 個別では、JDI<6740.T>、ニーズウェル<3992.T>、中部鋼鈑<5461.T>などが値上がり率上位。半面、ギークス<7060.T>、RPAH<6572.T>、ラクスル<4384.T>などが値下がり率上位。

(写真:123RF)

提供:ウエルスアドバイザー社

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