日経平均は26円高と小幅続伸、終盤にかけ利益確定売りに伸び悩む―アジア株安も重し=25日後場

 25日後場の日経平均株価は前日比26円55銭高の2万8620円07銭と小幅続伸。朝方は、広範囲に買いが先行した。24日の米国株式は高安まちまちながら、前日引け後の一部主要企業の好業績発表が投資家心理の改善につながり、日経平均は前場早々に2万8806円69銭(前日比213円17銭高)まで上昇する場面があった。ただ、年初来高値圏で利益確定売りも出やすく、次第に伸び悩んだ。中国・上海総合指数や香港ハンセン指数などのアジア株安も重しとなり、後場終盤には2万8609円77銭(同16円25銭高)まで押し戻された。

 日経平均プラス寄与度では、ファーストリテ<9983.T>の10円強を筆頭にアドバンテスト<6857.T>が8円強、信越化<4063.T>が6円強と続いた。東証業種別株価指数(全33業種)では、証券商品先物、銀行、建設など24業種が値上がりし、鉄鋼、海運、非鉄金属など9業種が値下がりした。東証プライム銘柄の58.7%が上昇した。

 東証プライムの出来高は9億6206万株、売買代金は2兆3472億円。騰落銘柄数は値上がり1079銘柄、値下がり666銘柄、変わらず91銘柄。

 市場からは「しっかりはしているが、利益確定売りに抑えられ、上ヒゲ陰線が続いている。決算発表待ちで、日銀の金融政策決定会合(27-28日)などイベントを控え、気合いを入れて買う場面ではない」(準大手証券)との声が聞かれた。

 業種別では、野村<8604.T>、大和証G<8601.T>などの証券商品先物株が堅調。三井住友<8316.T>、みずほ<8411.T>、三住トラスト<8309.T>などの銀行株も買われた。鹿島<1812.T>、大成建設<1801.T>、大林組<1802.T>などの建設株も引き締まった。上組<9364.T>、渋沢倉<9304.T>などの倉庫運輸関連株や、三井不<8801.T>、東急不HD<3289.T>などの不動産株も値を上げた。

 半面、日本製鉄<5401.T>、神戸鋼<5406.T>、JFEHD<5411.T>などの鉄鋼株が軟調。郵船<9101.T>、商船三井<9104.T>、川崎汽<9107.T>などの海運株も安い。DOWA<5714.T>、大阪チタ<5726.T>、邦チタ<5727.T>などの非鉄金属株も値を下げ、ANA<9202.T>、JAL<9201.T>などの空運株もさえない。

 個別では、東名<4439.T>、明星工<1976.T>、乃村工芸<9716.T>などが値上がり率上位。半面、楽天銀行<5838.T>、サンケン<6707.T>、UMCエレ<6615.T>などが値下がり率上位。

(写真:123RF)

提供:ウエルスアドバイザー社

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