<新興国eye>世界銀行―物流パフォーマンス指数、カンボジアは115位

新興国

2023/5/2 9:06

 世界銀行は、4月21日に報告書「競争力のための連結2023:世界経済における貿易ロジスティクス(Connecting to Compete 2023: Trade Logistics in the Global Economy)」を発表しました。この調査は概ね2年毎に行われてきましたが、新型コロナの影響で今回は5年ぶりとなります。報告書には139か国の物流パフォーマンス指数(Logistics Performance Index)が掲載されています。輸出入等に欠かすことのできないロジスティクス関連の様々な要素を分析して、ランキングしています。具体的には、通関手続きの効率度、インフラの質、輸送価格競争力、物流サービスの品質、スケジュールの達成度、荷物追跡能力の6つの項目について評価しています。

 カンボジアの2023年の指数は5点満点中2.4点で115位でした。2010年129位、2012年101位、2014年の83位、2016年73位、2018年89位と推移してきましたが、今回は順位を下げています。項目別では、通関110位、インフラ125位、輸送価格121位、物流の品質110位、スケジュールの達成度109位、荷物追跡能力80位等となっています。

 周辺国では、タイ34位(前回34位)、ベトナム43位(同51位)、フィリピン43位(同64位)、インドネシア61位(同51位)、バングラデシュ88位(同100位)等となっています。1位はシンガポール、日本は13位(前回7位)となっています。

【筆者:鈴木博】

1959年東京生まれ。東京大学経済学部卒。82年から、政府系金融機関の海外経済協力基金(OECF)、国際協力銀行(JBIC)、国際協力機構(JICA)などで、政府開発援助(円借款)業務に長年携わる。2007年からカンボジア経済財政省・上席顧問エコノミスト。09年カンボジア政府よりサハメトレイ勲章受章。10年よりカンボジア総合研究所CEO/チーフエコノミストとして、カンボジアと日本企業のWin-Winを目指して経済調査、情報提供など行っている。

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