<新興国eye>カンボジアで開催の東南アジア競技大会―盛り上がりを見せる

新興国

2023/5/26 8:52

 5月5日、カンボジアで東南アジア競技大会(SEA Game)の開会式が挙行されました。この大会には、ASEAN 加盟10カ国(カンボジア、ブルネイ、インドネシア、マレーシア、ミャンマー、フィリピン、シンガポール、タイ、ベトナム、ラオス)と加盟予定の東ティモールの合計11か国が参加しています。1959年に開始された伝統ある大会ですが、カンボジアがホスト国となるのは今回の第32回大会が初めてとなります。カンボジアにとっては、一大イベントで、日本が1964年に初めて東京オリンピックを開催した時のような高揚感があります。

 開会式は、大変に素晴らしいもので、各国からも称賛の声が上がっています。全部は見ていないのですが、聖火の点火シーンは特に素晴らしいものがありました。昨年の東京オリンピックの開会式を完全に凌駕していたと言っても過言ではないかと思います。

 競技は、開会式前から始まっていて、本田選手が実質的な監督を務めている男子サッカーのカンボジア代表チームの健闘には多くの称賛の声がありました。競技は、5月17日まで実施されました。

 カンボジアにとって、本当に大きな意味を持つイベントであったものと見られます。また、これまで新型コロナの影響で沈んでいた観光業にも、プラスの効果があるものと期待されます。カンボジアの多くの方々が楽しそうに盛り上がっており、経済的な効果だけでなく、これまでの経済発展の果実を実感するという観点からも効果が大きいものと見られます。

【筆者:鈴木博】

1959年東京生まれ。東京大学経済学部卒。82年から、政府系金融機関の海外経済協力基金(OECF)、国際協力銀行(JBIC)、国際協力機構(JICA)などで、政府開発援助(円借款)業務に長年携わる。2007年からカンボジア経済財政省・上席顧問エコノミスト。09年カンボジア政府よりサハメトレイ勲章受章。10年よりカンボジア総合研究所CEO/チーフエコノミストとして、カンボジアと日本企業のWin-Winを目指して経済調査、情報提供など行っている。

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提供:ウエルスアドバイザー社

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