米9月コアCPI、前月比0.3%上昇―前年比は4.1%上昇、市場予想と一致

経済

2023/10/13 9:12

<チェックポイント>

●全体指数は前月比、前年比ともに市場予想上回る

●輸送サービスが減速、エネルギーも大幅減速―シェルター価格は加速

●市場、追加利上げ観測高まるも11月会合では据え置きとの見方

 米労働省が12日に発表した9月CPI(消費者物価指数)は、FRB(米連邦準備制度理事会)が重視しているコア指数(価格変動が激しいエネルギーと食品を除く)が前月比0.3%上昇となり、市場予想の平均値と一致。前年比は4.1%上昇となり、これも市場予想と一致した。

 一方、全体指数は前月比0.4%上昇、前年比3.7%上昇となり、市場予想(前月比0.3%上昇、前年比3.6%上昇)を上回った。

 カテゴリー別の前月比は、輸送サービスのうち、航空運賃が0.3%上昇と、8月の4.9%上昇から大幅に減速。対照的に、CPIの構成ウエートの約3分の1を占める、家賃やホテル宿泊料などのシェルター価格(家賃・宿泊費)は0.6%上昇と、8月の0.3%上昇から伸びが加速した。

 エネルギーは1.5%上昇と、8月の5.6%上昇から伸びが減速。特にガソリンが2.1%上昇と、8月の10.6%上昇から急減速した。暖房用の重油も8.5%上昇と、8月の9.1%上昇から鈍化。このほか、都市ガス料金は1.9%低下と、8月の0.1%上昇から鈍化した。

 食品は0.2%上昇と、8月と変わらず、3カ月連続で同じ伸びとなった。食品のうち、レストランなどで提供された外食価格の伸びは加速したが、自宅調理用の食品は鈍化した。

 前年比では、シェルター価格が7.2%上昇となり、6カ月連続で減速。航空運賃を含めた輸送サービス全体は9.1%上昇となり、7月の9%上昇以来の低い伸びとなった。

 また、食品が3.7%上昇と6カ月連続で伸びが鈍化し、エネルギーは0.5%低下と7カ月連続の低下となった。

 市場では、CPIの全体指数が市場予想を上回ったことから年内の追加利上げ観測が高まった。ただ、コア指数は市場予想と一致しており、11月会合では据え置かれるとの見方が多い。

<関連銘柄>

 NASD投信<1545.T>、NYダウ投信<1546.T>、上場米国<1547.T>、

 SPD500<1557.T>、NYダウ<1679.T>、NYダウブル<2040.T>、

 NYダウベア<2041.T>

提供:ウエルスアドバイザー社

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