日経平均は381円高と3日ぶり大幅反発、3万2000円近辺でもみ合い―日米金利上昇も重し=17日後場

きょうの場況

2023/10/17 15:23

 17日後場の日経平均株価は前日比381円26銭高の3万2040円29銭と3営業日ぶりに大幅反発。朝方は、16日の米国株高を受け、買いが先行した。きのう大幅に続落した反動もあり、日経平均は上げ幅を拡大し、前場の早い段階で3万2260円77銭(前日比601円74銭高)まで上伸した。バイデン米大統領が18日にイスラエルを訪問することが明らかとなり、過度な警戒感がいったん後退し、短期筋の買い戻しを誘った面もある。ただ、買いは続かず、一巡後は上げ幅を縮小し、後場序盤には3万1901円39銭(同242円36銭高)まで押し戻された。その後の戻りは限定され、大引けにかけて3万2000円近辺でもみ合い商状となった。中東情勢の先行きが不透明な中、日米の長期金利上昇も重しとして意識された。

 日経平均プラス寄与度では、東エレク<8035.T>の48円強を筆頭にソフバンG<9984.T>が34円弱、ファストリテ<9983.T>が29円弱と続いた。東証業種別株価指数(全33業種)では、サービス、精密、不動産、電機など29業種が値上がりし、石油石炭製品、鉱業、非鉄金属など4業種が値下がりした。東証プライム銘柄の74.1%が上昇した。

 東証プライムの出来高は11億9118万株、売買代金は3兆1248億円。騰落銘柄数は値上がり1362銘柄、値下がり411銘柄、変わらず64銘柄。

 市場からは「後場の日経平均は3万2000円近辺でうろついている。売りが出やすい価格帯でもあり、上値は重い。中東情勢は読みづらく、決算発表待ちの状態で、積極的には動きにくい」(準大手証券)との声が聞かれた。

 業種別では、リクルートH<6098.T>、エムスリー<2413.T>、オリエンタルランド(OLC)<4661.T>などのサービス株が堅調。テルモ<4543.T>、HOYA<7741.T>、島津製<7701.T>などの精密株や、三井不<8801.T>、三菱地所<8802.T>、住友不<8830.T>などの不動産株も高い。アドバンテスト<6857.T>、スクリン<7735.T>、レーザーテク<6920.T>、TDK<6762.T>などの電機株も買われた。KDDI<9433.T>、トレンド<4704.T>、メルカリ<4385.T>などの情報・通信株も値を上げた。JPX<8697.T>、オリックス<8591.T>、アイフル<8515.T>などのその他金融株も物色された。

 半面、コスモエネH<5021.T>、ENEOS<5020.T>、出光興産<5019.T>などの石油石炭製品株や、INPEX<1605.T>、石油資源<1662.T>などの鉱業株が軟調。三井金<5706.T>、UACJ<5741.T>、住友鉱<5713.T>などの非鉄金属株も安い。

 個別では、Wismet<9260.T>が一時ストップ高となり、RPAH<6572.T>、ローツェ<6323.T>などの上げも目立った。半面、テラスカイ<3915.T>、日本国土開発<1887.T>、HIOKI<6866.T>などが値下がり率上位。

(写真:123RF)

提供:ウエルスアドバイザー社

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