<相場の読み筋>11月29日

2018/11/29 7:30

 28日の米国株式は、大幅に3日続伸した。NYダウが前日比617.70ドル高の2万5366.43ドル、ナスダック総合指数が同208.892ポイント高の7291.592ポイントで取引を終了した。NYダウは、3月26日の669.40ドル以来の上げ幅で、今年2番目。出来高概算は、ニューヨーク市場が9億2907万株、ナスダック市場が23億917万株だった。パウエルFRB(米連邦準備制度理事会)議長が講演で、政策金利について「景気を加速も減速もさせない中立をやや下回っている」と発言。金利引き上げの終了が近いとの思惑が台頭し、大幅高につながった。また、12月1日に行われる予定の米中首脳会談への期待感も、上昇を支えたようだ。NYダウ採用銘柄では全30銘柄のうち29銘柄が上昇。キャタピラーやボーイング、ビザなどが値上がり率の上位に入った一方、ベライゾン・コミュニケーションズは下落した。

 29日の東京株式は続伸後、上値を試す場面もありそう。足元で堅調な相場展開が続くなか、現地28日の米国株式が大幅高を演じたこともあり、買い先行のスタートとなろう。市場では「買い戻しが上昇を支えている」(中堅証券)との声も聞かれ、売り方による買い戻しの動きが強まる可能性もありそう。為替相場は、ドル・円が1ドル=113円台の半ば(28日終値は113円86-87銭)とやや円高に振れている一方、ユーロ・円が1ユーロ=129円台の前半(同128円41-45銭)と円安に傾いている。28日のADR(米国預託証券)は円換算値で、LINE<3938.T>、コマツ<6301.T>、ソニー<6758.T>などが28日の東京終値に比べ高い。シカゴ日経平均先物の円建て清算値は、28日の大阪取引所終値比165円高の2万2395円だった。

(イメージ写真提供:123RF)

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