<相場の読み筋>3月10日

2020/3/10 7:31

 9日の米国株式は、大幅に3日続落した。NYダウが前週末比2013.76ドル安の2万3851.02ドル、ナスダック総合指数が同624.942ポイント安の7950.676ポイントで取引を終了。NYダウは、2月27日の下落幅(1190.95ドル)を超え過去最大の下げとなった。出来高概算は、ニューヨーク市場が20億9698万株、ナスダック市場が44億4966万株だった。新型肺炎の経済への影響が懸念されるなか、サウジアラビアが原油の増産計画を示し、NY原油先物WTI価格が続急落。リスク回避姿勢が高まり売り圧力が強まった。S&P500指数の下落率が、基準値(7%)を超え、13年に現在の制度となって初めて、取引を一時停止するサーキットブレーカーが発動し、売買が15分間停止された。その後も弱い動きが続き、NYダウは一時2150ドルを超える下げとなる場面もあった。同指数採用の全30銘柄が下落し、ダウ(旧ダウ・デュポン)やシェブロン、キャタピラーなどが値下がり率の上位に入っている。

 10日の東京株式は、落ち着きどころを探る展開となりそうだ。きのう9日の日経平均株価は心理的なフシ目の2万円を割り込み、投資家心理が悪化しているとみられるなか、現地9日の米国株式が大幅に3日続落したことから、売り先行のスタートとなろう。直近2日間で7.5%を超える下げを演じているものの、投資環境の悪化で押し目を入れるタイミングが取りづらいとみられ、様子見ムードが広がる可能性もある。為替相場は、ドル・円が1ドル=102円台の前半(9日終値は102円22-25銭)と小動きの一方、ユーロ・円が1ユーロ=117円台の前半(同116円94-98銭)とやや円安方向にある。9日のADR(米国預託証券)は円換算値で、コマツ<6301.T>、ファナック<6954.T>、村田製<6981.T>などを中心に、9日の東京終値に比べ全面安。シカゴ日経平均先物の円建て清算値は、同6日の大阪取引所終値比535円安の1万8875円だった。

(イメージ写真提供:123RF)

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