<相場の読み筋>10月29日

2020/10/29 7:29

 28日の米国株式は、NYダウが前日比943.24ドル安の2万6519.95ドルと大幅に4日続落、ナスダック総合指数が同426.483ポイント安の1万1004.868ポイントと急反落して取引を終了。出来高概算は、NY市場が10億9219万株、ナスダック市場が37億9051万株だった。NYダウの下落幅は、6月11日(1861.82ドル安)以来の大きさ。新型コロナの再度の感染拡大を受け、ドイツやフランスで、行動制限を実施すると発表。欧州の主要株価が急落したことを受け、米国株も売りが先行。世界景気への影響を懸念されたほか、米大統領選挙が近づくなか、トランプ、バイデン両氏の勝敗の行方が不透明なこともあり、ポジションを調整する動きもみられたようだ。NYダウ採用銘柄では、マイクロソフト<MSFT>やビザ<V>、セールスフォース・ドットコム<CRM>などが、値下がり率の上位に入っている。

 29日の東京株式は続落後、落ち着きどころを探る展開か。現地28日の欧米株式の大幅な下げを受け、朝方は売り先行となろう。日経平均株価は、連日で下げ渋る動きとなっていることや、日銀のETF(上場投資信託)買い期待から、下げ幅を縮小する場面もありそう。ただ、足元では東証1部の売買代金が低水準にとどまっていることもあり、積極的な買いは期待しづらい。消去法的に、堅調な業績動向を示している個別株への物色が中心になるとみられる。為替相場は、ドル・円が1ドル=104円台の前半(28日終値は104円21-22銭)、ユーロ・円が1ユーロ=122円台の半ば(同122円66-70銭)と小動き。

 28日のADR(米国預託証券)は円換算値で、武田薬<4502.T>、ホンダ<7267.T>、ソフバンG<9984.T>などが、28日の東京終値に比べ安い。シカゴ日経平均先物の円建て清算値は、28日の大阪取引所終値比360円安の2万3060円だった。

(イメージ写真提供:123RF)

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