<青天を衝く飛躍株>エスクリ、若者の結婚式需要消化は始まったばかり

株式

2021/9/3 15:19

 国内の新型コロナウイルスの新規感染者数がピークを越えつつある中、9月1日にJR西日本<9021.T>が2780億円の公募増資を発表して2日の株価は急落した。増資ドミノの懸念から、JR東日本<9020.T>、JR東海<9022.T>が大幅安となり、その影響は財務が弱いとみられる飲食関連株や旅行関連株、ブライダル関連株などに波及した。信用の売りもかなり入っていたようだ。

 そこで今回は、十分な手元資金を確保しており増資リスクが低い、エスクリ<2196.T>を取り上げたい。

 同社の6月末時点の結婚式受注件数は5036件で、2020年6月末の86.4%に回復し、併せて結婚式を執り行う件数も増加傾向にあるという。コロナ禍で破綻(はたん)したブライダル関連企業が多い中、生き残ったメリットが今後も受注件数を下支えすると考えられる。

 同社の今3月期第1四半期決算は、連結売上高が52億1900万円(前年同期比5.9倍)、最終損益が4億1200万円の黒字(前年同期は18億7700万円の赤字)だった。通期予想では最終損益3億円の黒字(前期は54億1600万円の赤字)を見込むが、足元では9億円の黒字に予想を引き上げた調査機関もある。

 株価は8月18日の393円を底に510円まで上昇したが、JR西日本ショックの影響もあり9月2日には447円まで調整をみた。若い世代にもワクチン接種が進むにつれて、業績はコロナ以前に戻る可能性が高い。コロナ前の800円前後の水準はそう遠くないだろう。

 その他の関連株では、同じく増資の懸念が少ないテイクアンドギブ・ニーズ(T&Gニーズ)<4331.T>にも注目したい。

提供:モーニングスター社

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