<相場の読み筋>3月14日
2022/3/14 7:45
前週末11日の米国株式は、続落した。NYダウが前日比229.88ドル安の3万2944.19ドル、ナスダック総合指数が同286.155ポイント安の1万2843.808ポイントで取引を終了。出来高概算は、NY市場が10億2955万株、ナスダック市場が50億5149万株だった。
ロシアのプーチン大統領が、ウクライナとの停戦交渉で「いくつかの前向きな進展があった」と発言したと報じられ、ウクライナ和平への期待感から、反発する場面もみられた。ただ、バイデン米大統領は、ロシアに対する貿易優遇措置の撤廃を訴え、同盟国に対しても同調することを求めたことで、世界経済への影響拡大が警戒され、売りが優勢となった。また、ミシガン大学消費者マインド指数が59.7となり、市場予想平均の61.4を下回ったことも響いた。ハイテク株比率のナスダック総合指数は、テスラ<TSLA>やネットフィリックス<NFLX>、メタ(旧フェイスブック)<FB>などが下落し、同指数の重しとなった。
14日の東京株式は続落後も、軟調な展開か。前週末11日の弱い動きや、現地11日の米国株式が続落したことから、売り優勢のスタートとなりそう。注目を集めるウクライナ情勢で、ロシア軍がウクライナ西部を攻撃したと報じられるなど、戦火の拡大が懸念される。一方、停戦交渉に進展がみられるとの報道もあり、荒い値動きとなる可能性もある。個別株物色が中心とみられるなか、デンソー<6902.T>のドイツ現地法人がサイバー攻撃を受けたと報じられたことから、情報セキュリティ関連に物色の矛先が向かう場面も想定される。為替相場は、ドル・円が1ドル=117円台の半ば(前週末11日は116円71-73銭)と円安に振れる一方、ユーロ・円が1ユーロ=128円台の前半(同128円20-24銭)と小動き。
前週末11日のADR(米国預託証券)は円換算値で、高安まちまちながら、キーエンス<6861.T>、オリンパス<7733.T>、三菱UFJ<8306.T>などが、同11日の東京終値に比べ高い。シカゴ日経平均先物の円建て清算値は、大阪取引所清算値比185円安2万4905円だった。
(イメージ写真提供:123RF)
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