来週の日本株の読み筋=日銀金融政策決定会合にらみの展開に

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2023/1/13 16:32

 来週(16-20日)の東京株式市場は、17、18日開催の日銀金融政策決定会合にらみの展開になろう。今回の決定会合では、黒田総裁が2013年の就任直後から主導してきた大規模緩和の副作用を点検するとの観測が伝わっている。昨年12月に続く追加の政策修正への意識が高まったことで、国内債券には売り圧力が拡大。来週の会合では現状維持を見込む向きが多いものの、その前後では為替や株式市場での仕掛け的な売買には注意する必要がある。

 日銀会合のある週前半に日経平均が安定感を欠く恐れもあるが、2万6000円どころでは押し目買いの意欲が強まりやすい。また、内需をめぐっては、新型コロナウイルスの変異株「XBB1.5」が日本でも確認される中で、リオープン(経済活動再開)を維持できるかが焦点になる。

 スケジュール面では、国内で16日に22年12月工作機械受注、18日に12月訪日外客数、19日に12月貿易統計、20日に12月消費者物価指数が控える。海外では17日に中国で10-12月期GDP(国内総生産)をはじめ12月の工業生産や小売売上高といった経済指標が打ち出され、ドイツでも1月ZEW景況感指数が発表される。米国は18日に12月のPPI(生産者物価指数)と小売売上高、19日に12月住宅着工件数、20日に12月中古住宅着工件数。

 13日の日経平均株価は6営業日ぶりに大幅反落し、2万6119円(前日比330円安)引けとなった。円高進行や、前日に5営業日続伸した反動で、売りが先行した。新発10年物国債の流通利回り上昇をにらみ先物に売りが広がり、下げ幅は一時350円を超えた。売り一巡後は下げ渋る場面もあったが、戻りは鈍く、大引けにかけて安値圏で停滞した。なかで、第1四半期(22年9-11月)の連結決算(IFRS)で減益となったファーストリテ<9983.T>の日経平均マイナス寄与度が205.8円と突出し、指数に大きく響いた。市場では、「円高で業績予想の下方修正が警戒されるが、割安感は保たれる」(中堅証券)との見方もあった。

提供:モーニングスター社

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