【上海IPO】高速有線通信チップ設計開発の裕太微電子、初値が公開価格の2.83倍となる260元に

サーチナ

中国株

2023/2/13 9:11

 ギガビット・イーサネット物理層チップ(PHY)を扱う裕太微電子(688515/上海)が2月10日、上海証券取引所の科創板に新規上場した。公開価格92.00元に対し、初値は2.83倍の260.00元だった。終値は同2.53倍の232.48元だった。

 同社は2017年に蘇州裕太車通電子科技有限公司として設立した民営企業で、21年に株式会社化して現社名となった。高速有線通信半導体チップの研究開発、設計、販売を主業務としており、大規模なギガビット・イーサネット物理層チップ(PHY)の販売を実現した中国で数少ない半導体サプライヤーである。高い設計開発能力、信頼できる品質、優れたサービスにより、普聯(TP−LINK)、盛科通信など中国国内の著名メーカーのサプライチェーンに組み込まれており、当該分野市場における長期的な外国企業の独占状態を打破した。

 21年12月期の売上高は2億5408万元(前期比19.62倍)、親会社株主に帰属する純損益は46万元の赤字(前期比98.85%の赤字減)。22年1〜9月期の売上高は2億9944万元(前年同期比2.11倍)、親会社株主に帰属する純損益は761万元の黒字(前年同期は586万元の赤字)。22年12月期の業績予測は売上高が4億44万〜4億2054万元(前期比57.60〜65.51%増)、親会社株主に帰属する純損益は208万元の赤字〜647万元の黒字となっている。

 新規上場に伴い調達予定の13億元(約249億円)は、約22%の2億9000万元を車載用イーサネットチップ開発・産業化プロジェクトに、30%の3億9000万元をネットワーク通信用イーサネットチップ開発・産業化プロジェクトに、約21%の2億7000万元を研究開発センター建設プロジェクトに用いる。(編集担当:今関忠馬)(写真:123RF)

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