日経平均は70円高と続伸、堅調な中国指標支えに物色範囲広げ強基調=1日後場

 1日後場の日経平均株価は前日比70円97銭高の2万7516円53銭と続伸。朝方は、前日の米国株式市場で利上げ長期化への警戒感から主要3指数が下げた流れを受け、一時2万7305円37銭(前日比140円19銭安)まで下落する場面があった。ただ、売り一巡後は切り返し、前場終盤には上げに転じた。午前に発表された中国2月製造業PMI(購買担当者景気指数)など堅調な同国経済指標が支えとなった。その後、物色範囲を広げ、強基調となり、後場終盤には2万7530円76銭(前日比85円20銭高)まで値を上げた。

 日経平均プラス寄与度1-3位には、東エレク<8035.T>、アドバンテスト<6857.T>、ファナック<6954.T>の値がさハイテク株が並び、この3銘柄で指数を63円強押し上げた。東証業種別株価指数(全33業種)では、鉱業、鉄鋼、非鉄金属など19業種が値を上げ、精密、海運、医薬品など13業種が値を下げ、空運は変わらずだった。東証プライムでは、全体の58.5%が上昇した。

 東証プライムの出来高は11億2925万株、売買代金は2兆7883億円。騰落銘柄数は値上がり1075銘柄、値下がり672銘柄、変わらず88銘柄。

 市場からは「中国経済指標が予想以上によく香港ハンセン指数の大幅上昇もあって、買いが広がっている。もっとも、日経平均2万7500円を挟んでの往来相場に変わりはない。米国の金利・景気動向がどうなるかがポイントであり、上値を追いかけるにはまだリスクがある」(準大手証券)との声が聞かれた。

 業種別では、INPEX<1605.T>、石油資源<1662.T>などの鉱業株が堅調。日本製鉄<5401.T>、神戸鋼<5406.T>、JFEHD<5411.T>などの鉄鋼株や、三菱マテリアル<5711.T>、住友鉱<5713.T>、UACJ<5741.T>などの非鉄金属株も高い。三井物産<8031.T>、三菱商<8058.T>、丸紅<8002.T>などの卸売株や、出光興産<5019.T>、ENEOS<5020.T>などの石油石炭製品も値を上げた。コマツ<6301.T>、日立建機<6305.T>などの機械株や、味の素<2802.T>、サントリBF<2587.T>などの食料品株も買われた。

 半面、HOYA<7741.T>、テルモ<4543.T>、オリンパス<7733.T>などの精密株が軟調。郵船<9101.T>、商船三井<9104.T>などの海運株や、中外薬<4519.T>、塩野義薬<4507.T>、第一三共<4568.T>などの医薬品株も安い。ファーストリテ<9983.T>、ニトリHD<9843.T>、良品計画<7453.T>などの小売株も売られた。

 個別では、安永<7271.T>がストップ高となり、カナデン<8081.T>、東光高岳<6617.T>などが値上がり率上位。半面、ラクーンHD<3031.T>、アイエスビー<9702.T>、ツルハHD<3391.T>などが値下がり率上位。

(写真:123RF)

提供:ウエルスアドバイザー社

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