<相場の読み筋>5月8日

2023/5/8 7:45

 前週末5日の米国株式は、5日ぶりに反発した。NYダウが前日比546.64ドル高の3万3674.38ドル、ナスダック総合指数が同269.015ポイント高の1万2235.413ポイントで取引を終了。出来高概算は、NY市場が9億3312万株、ナスダック市場が43億9715万株だった。

 4日の通常取引終了後、アップルが1-3月の決算発表を行った。減収減益となったものの、売上高や1株利益は市場予想平均を上回り、急伸した。また、SEC(米証券取引委員会)による空売り規制の導入が意識され、ウェスタン・アライアンス・バンコーポレーションや、パックウエスト・バンコープなどの地銀株が買い戻され、反転したことも支えとなった。4月雇用統計は、非農業分野の雇用者数が前月比25万3000人増で、市場予想平均の同18万5000人増よりも多かった。NYダウ採用全30銘柄のうちインテルを除く29銘柄が上昇し、値上がり率の上位にはアップルのほか、ウォルトディズニーやビザなどが値上がり率の上位に入っている。

 8日の東京株式は、不安定な値動きか。日経平均株価は連休前まで4日続伸していたが、連休中に米国株式が荒い値動きとなったことを受け、手控えムードが広がる場面もありそう。消去法的に、値動きの軽い中小型株に物色の矛先が向かうとみられる。また、新型コロナの感染症法上の位置付けが、きょうから季節性インフルエンザと同じ「5類」に移行することから、旅行やレジャー関連に関心が向かう展開も想定される。為替相場は、ドル・円が1ドル=134円台の後半(前週2日は137円59-61銭)、ユーロ・円が1ユーロ=148円台の半ば(同151円15-19銭)と、連休前の水準からは円高方向に振れている。輸出関連銘柄には、重しとして意識されそう。

 前週末5日のADR(米国預託証券)は円換算値で、三菱UFJ<8306.T>、三住トラスト<8309.T>、三井住友<8316.T>などが、前週2日の東京終値に比べ安い。シカゴ日経平均先物の円建て清算値は、前週2日の大阪取引所清算値比30円安の2万9100円だった。

(イメージ写真提供:123RF)

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