<新興国eye>前週のブラジル株、鉱山ヴァーレと石油ペトロブラスの上昇などで続伸=BRICs市況

新興国

2023/5/8 9:13

 前週(2-5日)のブラジル株式市場は5日のボベスパ指数が前日比2.91%高の10万5148.48、週間ベースでは4月28日終値比0.69%高と、続伸した。

 週明け1日は「レイバーデー」の祝日で休場。取引が再開された翌2日は指数が急反落した。3日も小幅続落。4日は小反発した。

 週前半は、休み明け後、ブラジル中銀とFRB(米連邦準備制度理事会)の金融政策決定会合を控え、慎重な取引となる中、米利上げ継続懸念が強まり、売りが優勢となった。また、指数の構成ウェートが高い鉱山大手ヴァーレと国営石油大手ペトロブラスがいずれも急落、下げを主導した。

 週後半は、FRBが予想通り、0.25ポイントの小幅利上げを決めたあと、引け後に発表されるブラジル中銀の金融政策決定会合の結果待ちとなる中、神経質な取引となり、マイナス圏で引けた。その後はブラジル中銀が予想通り、金利据え置きを決定したことが好感され、買いが優勢となった。ペトロブラスが上昇したほか、イタウ・ウニバンコなど金融セクターも買われ、相場をけん引した。

 週末5日は大幅続伸。鉄鉱石や原油などコモディティ(国際相場商品)層が上昇を受け、鉱山大手ヴァーレとペトロブラスが買われたほか、金融大手ブラデスコも好決算で急伸、上げを主導。米4月雇用統計で雇用者数が予想を上回り、強い米経済が示されたことも好感された。

 今週(8-12日)の株式市場は、ウクライナ情勢や西側の対ロ追加制裁、台湾情勢や米中関係の悪化懸念、中国の景気動向、原油・ガスなどの国際商品相場の動向、国内の政治、ルラ政権の経済・財政政策も注目される。主な経済指標の発表予定は8日の4月自動車生産・売上高や10日の3月鉱工業生産、12日の4月IPCA(拡大消費者物価指数)など。

<関連銘柄>

 ボベスパ<1325.T>、上場MSエマ<1681.T>、上場EM債<1566.T>

提供:ウエルスアドバイザー社

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