日経平均は100円安と反落、一時上げ転換も再度軟化―ハイテクセクターなど軟調=13日前場

 13日前場の日経平均株価は前日比100円48銭安の3万2675円89銭と反落。朝方は、売りが先行した。12日の米国株式市場では、NY原油先物相場の上昇によりインフレへの警戒感が強まり、主要株価指数が下落。この流れを受け、日経平均は寄り付き後まもなく3万2700円近辺に値を下げた。その後、円安・ドル高を支えに上げに転じ、前場前半には3万2872円44銭(前日比96円07銭高)まで値を上げる場面もあった。ただ、買いは続かず、再び軟化し、一時3万2662円27銭(同114円10銭安)まで下落した。その後の戻りは限定され、前引けにかけては安値圏で停滞した。なかで、精密、電機のハイテクセクターなどが軟調だった。

 日経平均マイナス寄与度では、ソフバンG<9984.T>の28円弱を筆頭にリクルートH<6098.T>が12円弱、アドバンテスト<6857.T>が11円強と続いた。東証業種別株価指数(全33業種)では、精密、電機、建設、サービスなど19業種が値下がりし、ゴム製品、保険、海運など14業種が値上がりした。東証プライム銘柄の65.1%が下落した。

 東証プライムの出来高は7億2605万株、売買代金は1兆7736億円。騰落銘柄数は値上がり582銘柄、値下がり1196銘柄、変わらず57銘柄。

 市場からは「基本的には、日本時間きょう午後9時30分に発表される米8月CPI(消費者物価指数)を前に売買が手控えられている。米アップルの新製品発表による材料出尽くしで米国株が売られたが、今晩は続落するのか反発に転じるのかを見極めたい面もある」(銀行系証券)との声が聞かれた。

 業種別では、HOYA<7741.T>、東精密<7729.T>などの精密株や、東エレク<8035.T>、ソニーG<6758.T>、スクリン<7735.T>、キーエンス<6861.T>などの電機株が軟調。大成建設<1801.T>、清水建設<1803.T>、鹿島<1812.T>などの建設株も安い。リクルートH<6098.T>、楽天グループ<4755.T>、オリエンタルランド(OLC)<4661.T>などのサービス株や、信越化<4063.T>、三井化学<4183.T>、日ペイントH<4612.T>などの化学株も値を下げた。三菱地所<8802.T>、東建物<8804.T>、住友不<8830.T>などの不動産株も売られた。

 半面、ブリヂス<5108.T>、浜ゴム<5101.T>、住友ゴム<5110.T>などのゴム製品株が堅調。第一生命HD<8750.T>、東京海上<8766.T>、MS&AD<8725.T>などの保険株も買われ、川崎汽<9107.T>、郵船<9101.T>、商船三井<9104.T>などの海運株も高い。INPEX<1605.T>、石油資源<1662.T>などの鉱業株も値を上げた。

 個別では、三井ハイ<6966.T>がストップ安となり、ラクスル<4384.T>、ギフティ<4449.T>などの下げも目立った。半面、gumi<3903.T>、アトネイチャ<7823.T>、JCRファーマ<4552.T>などが値上がり率上位。

提供:ウエルスアドバイザー社

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