<米国株情報>ボーイング、スピリットを約7600億円で買収へ

株式

2024/7/2 10:32

 航空・宇宙機器大手ボーイング<BA>は1日、航空機用部品大手スピリット・エアロシステムズ・ホールディングス<SPR>を47億ドルで買収すると発表した。負債を含めると約83億ドルとなる。買収は全額を株式交換方式で行う。買収は25年半ばまでに完了させる予定。

 スピリットはもともとボーイングの一部門だった。2005年にボーイングから分離・独立したあともボーイングにとっては主力サプライヤー(部品・資材供給業者)で、「737MAX」の胴体などを製造している。「737MAX」をめぐっては、年明けにアラスカ航空の「737MAX-9」の非常ドアが吹き飛ぶなどの事故が発生。その後の調査でも製造上のミスが確認されており、ボーイングは内製化による安全性の強化や品質の向上のため、スピリットと再統合の予備協議を始めていた。

 一方、スピリットは、欧州航空機大手エアバスなども顧客となっているが、今回の買収に伴い、エアバス向け航空部品生産工場から撤退する計画。エアバスは1日、スピリットのエアバス関連の工場の中核業務を引き継ぐ方針を示しているが、一部報道によるとスピリットのエアバス関連事業は赤字のため、エアバスはスピリットの工場を引き継ぐ見返りとして5億5900万ドルの補償金を受け取るという。

 1日のスピリットの株価は前週末比で一時4%超高の34.41ドルと4営業日続伸した。終値は同3.35%高の33.97ドル。また、ボーイングは同2.58%高の186.70ドルと反発した。市場では、スピリット買収により、製造工程の改善やサプライヤーの管理などで生産効率が改善すると期待されるほか、「737MAX」の生産拡大に寄与する可能性があるとみている。

<関連銘柄>

 NFNYダウ<1545.T>、NFNASQ<1546.T>、上場米国<1547.T>、

 SPD500<1557.T>、NYダウ<1679.T>、NYダウブル<2040.T>、

 NYダウベア<2041.T>

提供:ウエルスアドバイザー社

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