米2月S&PコアロジックCS住宅価格指数、前月比0.6%上昇―前年比6.4%上昇に急加速

経済

2024/5/1 8:19

<チェックポイント>

●20都市圏は前年比7.3%上昇―市場予想上回る

●サンディエゴ、ロサンゼルスなどが過去最高を更新

●S&P、「住宅ローン金利低下期待が買い手を支えている」

 スタンダード・アンド・プアーズ(S&P)が4月30日に発表した2月の米S&Pコアロジック・ケース・シラー住宅価格指数(季節調整前)は、一戸建て中古住宅の価格動向を示す総合指数である全米住宅価格指数が前月比0.6%上昇の312.18と4カ月ぶりに上昇に転じた。

 季節要因を無視できる前年比は6.4%上昇と、22年11月以来1年3カ月ぶりの高い伸びとなり、8カ月連続で前年水準を上回った。中古住宅の供給不足が住宅価格の押し上げ要因になっているとみられる。

 市場が最も重視している主要20都市圏の価格指数(季節調整前)も4カ月ぶりに上昇。前月比0.9%上昇の319.95と過去最高となった。前年比は7.3%上昇と8カ月連続で上昇し、市場予想の6.7%上昇を大幅に上回った。

 都市別では、サンディエゴ、ロサンゼルス、ニューヨークなどが過去最高を更新。前年比はサンディエゴが11.5%上昇と最も高い伸びとなり、次いでシカゴとデトロイトが8.9%上昇と中西部で高い伸びとなった。そのほか、ロサンゼルスとニューヨークが8.7%上昇、シャーロットは8.3%上昇、ボストンとマイアミが8%上昇。対照的にポートランドが2.2%上昇と、最も低い伸びとなった。

 主要10都市圏の価格指数(季節調整前)も前月比1%上昇の336と、前月(横ばい)から、4カ月ぶりに上昇、過去最高となった。前年比も8%上昇と、前月の7.4%上昇から加速急した。依然、価格指数は金融危機前の06年6月のピーク(226.29)より48.5%高い。

 S&Pダウジョーンズ・インデックスのブライアン・ルーク氏は住宅価格の上昇の背景について、「FRB(米連邦準備制度理事会)の利下げの可能性と、それに伴う住宅ローン金利低下に対する期待が買い手の行動を支えている」と分析している。

<関連銘柄>

 NASD投信<1545.T>、NYダウ投信<1546.T>、上場米国<1547.T>、

 SPD500<1557.T>、NYダウ<1679.T>、NYダウブル<2040.T>、

 NYダウベア<2041.T>

提供:ウエルスアドバイザー社

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