<米国株情報>アドビ、FTCが消費者保護法違反で提訴―サブスクの解約妨害などで

株式

2024/6/18 10:20

 米独占禁止法当局のFTC(連邦取引委員会)は17日、文書・画像処理ソフト大手のアドビ・システムズ<ADBE>がサブスクリプション(継続購入、月額・年額制)プランの解約を恣意的に難しくしたとして、消費者保護法違反でカリフォルニア州北部地区連邦地裁に提訴したことを明らかにした。

 FTCは22年6月からアドビによる自社情報開示やサブスクリプションプランの解約に関する商慣行に対する調査を開始。アドビも23年12月13日に発表した23年11月期第4四半期(9-11月)決算で、FTCによる調査結果次第で罰金など多額の費用が科せられる可能性があると警告していた。

 FTCによると、アドビは最初の1年間に解約すると数百ドルもの多額の早期解約手数料がかかることを適切に開示せずに画像編集ソフトフォトショップなどのクリエイティブソフトの年間サブスクリプションをユーザーに勧め、消費者を欺いたとしている。また、解約手続きを難しくなるよう設計し、多くのウェブページをナビゲートさせ、カスタマーサービス担当者とやり取りしなければならないようにするなど解約のハードルを上げ、解約を妨げたと指摘している。

 FTC消費者保護局のサミュエル・レバイン局長は声明文で、「アドビは隠された早期解約手数料と多数の解約ハードルにより、顧客を年間サブスクリプションの罠にはめた」と述べた。

 アドビの株価は前週末に好決算を材料に15%近く上昇していたこともあり、週明け17日は前週末比で一時4%近く下落。同1.25%安の518.74ドルと反落して取引を終えている。

提供:ウエルスアドバイザー社

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