ASML、10~12月売上は計画上ブレ――受注が急増、EUV露光装置も堅調

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2021/1/20 16:13

 オランダのASMLホールディングス<ASML>が20日に発表した2020年10~12月の決算は、売上高が前年同期比5.4%増の42.5億ユーロ(約5350億円)となった。前四半期比では7.5%拡大し、同社の見通しの上限(38億ユーロ)を上回った。受注高も大きく拡大した。

1~3月見通しも高水準維持

 同社は、半導体の電子回路のパターンを焼き付ける「露光装置」の世界的メーカー。売上総利益は22.1億ユーロ(前四半期比17.6%増)に増えた。すそ野の広い既存のArF液浸露光の装置の売上が大きく伸びた。21年1~3月の売上高の見通しは39億~41億ユーロとしている。

 市場で注目されている新技術EUV(極端紫外線)用装置の販売台数は、8台と前四半期の14台から減少した。ただ、受注高は全体で42.4億ユーロ(前年同期比76.4%増、前四半期比47.8%増)に急増する中で、EUV向けも10.7億ユーロ、6台(前四半期比79%増、50%増)に伸びている。演算に使う半導体のロジック向けの需要が旺盛だ。

レーザーテク、ホロンなど関連株に注目

 ASMLの決算は日本の半導体関連株へのインパクトが出やすい。EUVの堅調な受注を背景に、マスク欠陥検査装置のレーザーテック(6920)、保護膜のレジストの東京応化工業(4186)、東洋合成工業(4970・JQ)、検査機器のホロン(7748・JQ)、レジスト材料を手掛ける北興化学工業(4992)などに引き続き注目したい。

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(写真:123RF)

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