日経平均は681円安と大幅に5日続落、全面安商状に1カ月ぶり2万9000円割れ=1日後場

 1日後場の日経平均株価は前日比681円59銭安の2万8771円07銭と大幅に5日続落。全面安商状となり、9月2日(終値2万8543円51銭)以来ほぼ1カ月ぶりに2万9000円を割り込んだ。米連邦政府の債務上限問題などが懸念され、9月30日の米国株式市場で主要3指数が下落した流れを受け、寄り付き後まもなく、いったん2万9200円近辺まで下落した。その後、下げ渋る場面もあったが、買いは続かず、再び軟化。時間外取引での米株価指数先物安も重しとなり、先物主導で下げ幅を拡大し、後場前半には2万8680円73銭(前日比771円93銭安)まで値を崩した。一巡後は下げ渋ったが、戻りは限定され、大引けにかけて上値の重い動きとなった。

 東証1部の出来高は13億8443万株、売買代金は3兆5442億円。騰落銘柄数は値上がり173銘柄、値下がり1981銘柄、変わらず20銘柄。

 市場からは「今晩の米国株次第だが、日経平均は75日・200日移動平均線の手前で下げ止まった。菅首相の総裁選不出馬報道で後場急上昇した9月3日のスタート水準近くに押し戻され、いいところまで来た。リスクは残るが、ここから下は押し目買いだろう」(準大手証券)との声が聞かれた。

 業種別では、任天堂<7974.T>、アシックス<7936.T>などのその他製品株が下落。SUMCO<3436.T>、LIXIL<5938.T>などの金属製品株も安い。三井倉HD<9302.T>、三菱倉<9301.T>などの倉庫運輸関連株や、伊藤忠<8001.T>、丸紅<8002.T>、三菱商<8058.T>などの卸売株も軟調。ダイキン<6367.T>、三菱重工<7011.T>、IHI<7013.T>などの機械株や、オリンパス<7733.T>、HOYA<7741.T>などの精密株も売られた。ブリヂス<5108.T>、TOYO<5105.T>などのゴム製品株のさえず、三井不<8801.T>、三菱地所<8802.T>、住友不<8830.T>などの不動産株や、東エレク<8035.T>、ファナック<6954.T>、村田製<6981.T>などの電機株も値を下げた。

 半面、鉱業株では、INPEX<1605.T>が引き締まった。

 個別では、コナミHD<9766.T>、スターマイカ<2975.T>、フェリシモ<3396.T>、UACJ<5741.T>、群栄化学<4229.T>などの下げが目立った。半面、ERIHD<6083.T>、グリー<3632.T>がストップとなり、パイプドHD<3919.T>、ディアライフ<3245.T>、JCRファーマ<4552.T>などの上げも目立った。なお、東証業種別株価指数は全33業種中、32業種が下落した。

(写真:123RF)

提供:モーニングスター社

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