<米国株情報>ディズニーCEO、フールーの今後について言及―市場は思惑が交錯

株式

2023/2/14 10:20

 ウォルト・ディズニーのCEO(最高経営責任者)に復帰しているボブ・アイガー氏は10日、経済専門チャンネルCNBCのインタビューで、動画配信サービス「Hulu」を運営するフールーについて、「すべてが検討の対象になる」と発言。一部ではフールー売却を示唆しているとの見方もある。

 現在、フールーはディズニーが66%を保有し、残りの33%をケーブルテレビ最大手コムキャストが保有している。アイガー氏がCEOだった時代にディズニーとコムキャストは、24年1月以降にコムキャストが保有する分をディズニーが92億ドル以上で買い取ることで合意。アイガー氏の後任として20年からCEOを務めたボブ・チャペック氏も、「ディズニー+(プラス)」と「Hulu」をセットで提供する戦略を取り、早々にフールーの全株を取得する意思を示しており、コムキャストはフールーと引き換えに、ディズニーからスポーツ専門ケーブルテレビ「ESPN」の買収を提案したことがある。

 ただ、チャペック氏は22年11月に突然退任。暫定的にCEOに復帰しているアイガー氏は今月8日の決算発表のときにESPNの売却を否定しており、市場では代わりにコムキャストがフールーの持ち株を買い取るのではとの見方が浮上した。

 実現すればこれまでの戦略と真逆になるが、ディズニーがフールーを売却すれば、動画配信サービスの視聴者数が落ち込むリスクがある。アイガー氏がフールーの売却を示唆したのは、コムキャストからフールーの買収額を低くすることを狙った駆け引きとではないかとの指摘もある。

<関連銘柄>

 NASD投信<1545.T>、NYダウ投信<1546.T>、上場米国<1547.T>、

 SPD500<1557.T>、NYダウ<1679.T>、NYダウブル<2040.T>、

 NYダウベア<2041.T>

提供:モーニングスター社

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